「仕事をしているつもり」になってしまう人


│「やりやすい仕事」を優先してしまう人


社会人になりたての頃の私の話です。


当時の私は「会社として期待されている仕事」ではなく「自分の満足度が高い仕事」ばかりをしていたように思います。


つまり、例えば「難しかったり、厳しい案件だが、利益が大きく会社としては必要な仕事」ではなく「案件も小さく、利益も小さい、でも自分が取ってきた案件なので自己満足度や当事者意識だけは高い仕事」を優先していたように思う。


おそらく、当時の私の言い分としては、先輩や上司が取ってきた仕事を任されているだけでは自己肯定感が持てなかったのだと思うし、「自分もちゃんとデキる!」ということを証明したかったのだと思う。


もちろん、厳しい仕事から逃げ出して、かんたんなやりやすい仕事をして「仕事をしている感」だけは出して自分を慰めたかったということもあるのだろうと思う。


だが、これは完全に自己満足だし、大きな勘違いだ。

会社から給料をもらっている以上、自分の給料分くらい稼がないといけないのに、全くと言っていいほどそこに視点がなく、ただただ自分が主役になれる仕事に時間をかけて取り組んでいたように思う。


そう、完全に矢印が自分に向いていたのだ。


「for チーム(組織)」ではなく、完全に「for me」な自分大好きなヤツだったわけだ。


中途半端に自分に自信がある人や、過去に優等生だった人ほど、この傾向があるように思う。


要は、自分の実力を見せつけたいのだ。


少ない成功体験とそれに伴うちょっとした快楽から勘違いをしていたのだと思う。


(きっと、当時は自身の成功体験が少ないから、いつまでもそれを大事に記憶してしまうんでしょうね。

新しい成功体験が次々に出てくれば、過去の記憶など忘れてしまいますが、そのアップデートが無かったから、後生大事に抱えてしまっていたのだと思います。)


そんな中途半端なマインドだった割に、そのクセ「自分なりには頑張っている」つもりになっていたので、自分を正当化し始めるという、いま思い出すとなんともひどい話だったと恥ずかしくなる。

でも、どうしてそんなことを急にココに書いているか、という話だ。


こういう仕事をしている人は、会社としては

「(評価をしたくても)評価ができなくなってしまう」

ということを理解しておいて欲しいから、だ。


│評価は誰がするものか?


仮に、個人事業主だったとして、給料なんかいらない、好きなことだけ道楽のようにやっててもお金にも困らないし、ましてや「ただの暇つぶし」で仕事をしている、という人であれば、利益度外視で、自分がやりたいことだけをやっていれば良いだろう。


ただ、問題なのは、自分のサラリーが会社の利益から支払われている、ということだ。


つまり、会社に利益が出ていないと、給料は支払われないということになる。

*正確に言うと、給料が増えない=評価されないということだ。


私は経営者として、「ちゃんと頑張っている人を評価したい」という思いを持っているし、仕事を通じて人生を物心ともに豊かにしてほしいと思っている。


つまり、

「ちゃんと成果を出して、報酬も福利厚生も、人間としての成長も、周囲の人の幸せも、しっかりと実現してほしい」

と強く願っている。


少なくとも、労働力を安く買い叩いてこき使いたい、という気持ちは1ミクロンも無い。


なので、「ちゃんと頑張っている人」はすべてしっかりと評価をしたい。


ただし!


だ。


「ちゃんと頑張っている人」の定義とはどういうことなのか!?

はしっかり理解しておかないといけない。



│「頑張っている」は自分が決めることではない。


これは、たしか私が20代〜30代の前半に、当時の会社の上司にあたる役員に教えてもらった言葉です。


結構見落としがちだが、


「頑張っているかどうか」は、残念なことに必ず他者との比較や競争などで、相対的に決まってきます。


例えば、自社がどれだけ素晴らしいサービスを開発していたとしても、のんびりと開発している間に他社で先んじられれば「負け」であり、それは市場には評価されなくなってしまう。


自分がどれだけ「頑張っている」と思っていたとしても、その基準が他者や市場などから評価されうるものになっていなければ、それは「頑張っている」ということにはならないのだ。


これは個人だけの話ではなく、企業も同じことが言える。


例えば、競合コンペに負ければ1円にもならない。


仮に、「徹夜をして(自分なりに)頑張った」としても負けてしまえば1円にもならない。


そこに、「惜しかったね」というものなどなく、次点だったから次点なりの報酬が支払われることなど無い。


準優勝の賞金などはそこにはない。


会社の個人査定はプロセスを評価されるかもしれないが、企業においてはプロセスが評価されることなどは絶対に無い。


そこにあるのは結果だけだ。


だから、

勝ちにこだわり続けないといけないし、自分たちのスキルアップや商品力アップをし続けなければならない


優勝しなければ、2位(準優勝)も一回戦負けも一緒だと言うことだ。


残酷だがそれが事実だ。



なので、「頑張り方を間違ってはいけない」し、我々も「頑張り方を間違わせてはいけない」のである。



会社が儲からなければ、成果が出なければ、メンバーを評価することはできない。


メンバーは評価してほしいのであれば、「評価される結果」を出さなければならない。


少なくとも「評価に値する動き方やプロセス」を踏んでいる必要がある。


これができていなければ、どちらにとってもマイナスになってしまう。



と、偉そうに言ってみたものの、私も「やりやすい仕事」や「とりあえずやらなければならない仕事」を優先してしまうことはある。


簡単な仕事はサクサク進むので、とりあえず仕事をしている気にはなるからだ。

(それはそれで、日々の仕事のリズムやルーティーンを作っていくという意味では役割を持っている。)


一方で、やりやすい作業的な仕事ばかりやっていては、大きな成長は見込めないし、何より視点が下がる。


少なくとも、組織のリーダーであったり、後輩を指導したりするような立場の人は、ぜひこうした簡単な仕事=作業ではなく、アウトプットに時間がかかるとしても大きな付加価値を生み出しうる仕事に時間の使い方や脳みその使い方をシフトしてみてはどうだろうか?



ただし、特に新人や若いメンバーには勘違いしてほしくないのだけれど、「小さな仕事を成功させる繰り返しの先に大きな仕事への挑戦権は待っている」わけで、例えるなら、県大会で良い成績を出さないと全国大会には行けないでしょ?という話と同じで、いきなり大きな仕事は任せてもらえないから、こうした成長過程をしっかり踏んでいくことは決して悪いことではないのだよ、ということは最後に付け加えておきます。






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